何もしていないのにGPU使用率が100%?
ここ数日、ただブラウザを見ているだけでもパソコンのファンが回転しうるさいなと感じることがしばしば起きるようになりました。故障かなと思いタスクマネージャーを開いて確認することにしました。

すると、画像の様にGPUの使用率が100%をいったりきたりしていました。使用しているグラフィックボードはNvidiaのRTX 3070なのでブラウザを開いている程度ではそこまでの使用率にならないはずです。プロセスを見てみるとデスクトップウィンドウマネージャーが使用率の大半を占めていたのですが特段思いつく原因はありません。
症状で検索してみると同じような症状のスレをまとめたまとめサイトが見つかりどうやら最新ドライバの不具合らしいのでダウングレードすることにしました。
その後ブログをまとめるに当たり調べて見たところ
一部のGeForce RTX 3000シリーズ環境において、『ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング』(HAGS)を有効にしていると、『デスクトップ ウィンドウ マネージャー』(dwm.exe)のGPU使用率が高くなる場合があります。この不具合を回避するには、『設定』 → 『ゲーム』 → 『ゲーム モード』 → 『グラフィックの設定』 → 『ハードウェア アクセラレータによる GPU スケジューリング』を『オフ』にしてください
GeForce 526.47 ドライバ 不具合情報。『CoD: MW2』の表示がおかしくなる、『アンチャーテッド』が起動しないなど [Update 2: 1件の不具合追加] | ニッチなPCゲーマーの環境構築ZGeForce 526.47ドライバの不具合情報です。NVIDIA公式の既知の不具合と、海外のGeForceフォーラムで目に付いたユーザー報告を意訳しています。ユーザー報告は全て…
との情報がありました。設定を変更するだけで一時的な解決ができるのでそれでも良かったような気がしますが、細かい設定を変更すると直ったときに元に戻すのを忘れるので結果としてダウングレードして良かったなと思っています。
ドライバーダウングレード方法
下記のURLページから使用しているグラフィックボードを選択してドライバを検索します。
ゲーム用のGame ReadyドライバーとStudioドライバーがあります。Geforce Experienceで確認して使用しているGame Readyのドライバをダウンロードすることにしました。

検索して出てきた中のGame Readyドライバーの最新版である472.12をダウンロードしました。ダウンロードしたらファイルを開いて指示通りにしているだけでドライバーのダウンロードは完了します。ダウンロード後は特に不具合なく動いています。しばらくはこのままアップデートしないで使用していこうと思います。
2026年現在のNVIDIAドライバー事情
当記事を最初に書いたのは2022年末でしたが、2026年現在もドライバーの不具合によるトラブルは後を絶ちません。むしろ、対応するGPUの世代が増えたことで発生パターンも複雑になっています。
RTX 40シリーズとRTX 50シリーズの対応状況
2026年時点では、RTX 40シリーズ(Ada Lovelace)が主流となり、RTX 50シリーズ(Blackwell)もすでに市場に出回っています。NVIDIAのドライバーは両シリーズを統一的にサポートしていますが、新世代GPU向けの最適化が古い世代に悪影響を及ぼすケースが時折報告されています。
特にRTX 50シリーズの登場直後は、新アーキテクチャ向けのコード変更がRTX 30/40シリーズの安定性に影響を与えることがあり、フォーラムでは「50シリーズが出てから30シリーズの調子が悪くなった」といった声が見られました。これはドライバーの共通コードベースゆえのトレードオフで、NVIDIA側も段階的に修正を行っています。
最近の代表的な不具合事例
2025〜2026年にかけて報告された主なドライバー関連の不具合には以下のようなものがあります。
- 特定ゲームでのテクスチャフリッカー: 一部のDirectX 12タイトルで、ドライバー更新後にテクスチャが点滅する現象が発生
- HAGS有効時のブラウザクラッシュ: ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリングを有効にしている環境で、ChromeやEdgeが頻繁にクラッシュする問題
- スリープ復帰後の画面が出ない: Windowsのスリープから復帰した際にディスプレイが認識されず、再起動が必要になるケース
- AI処理(ローカルLLM推論)時のドライバータイムアウト: Stable DiffusionやローカルLLMの推論中に「ドライバーが応答を停止しました」のエラーが発生
こうした不具合は、大抵の場合1〜2バージョン以内に修正されますが、最初に遭遇すると故障と見分けがつかず焦るのは当時と同じです。
ドライバー更新のベストプラクティス(Game Ready vs Studio)
NVIDIAのドライバーには大きく分けて2つのブランチがあります。
- Game Readyドライバー(GRD): 新ゲームの発売に合わせて最適化が施されるブランチ。最新機能やパフォーマンス向上が早い反面、安定性にリスクを伴うことがあります。
- Studioドライバー(SD): 動画編集や3Dレンダリングなどのクリエイティブ用途に最適化されたブランチ。Game Readyに比べて更新頻度が低く、安定性を重視したテストが行われます。
ゲームメインのユーザーはGame Ready、動画編集やAI開発を中心にするユーザーはStudioを選ぶのが基本ですが、AI開発とゲーミングの両方を行うユーザー(最近増えています)にとっては選択が難しくなります。個人的には、不具合が気になる時期はStudioドライバーを試すのも手です。ゲームのパフォーマンス差は体感しにくいケースが多いです。
HAGS(ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング)設定
当記事の最初の不具合の原因でもあったHAGSですが、2026年現在でも問題の温床になり得ます。Windows 11ではデフォルトで有効になっていることが多く、これが原因でGPU使用率が異常に高くなるケースは相変わらず報告されています。
Windowsの設定 → システム → ディスプレイ → グラフィックス → 「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」からオン/オフを切り替えられます。GPU使用率が謎の高負荷になっている場合は、まずここをオフにして様子を見るのが一番手軽な切り分け方法です。
DDU(Display Driver Uninstaller)を使ったクリーンインストール方法
単純な上書きインストールやダウングレードで直らない場合は、古いドライバーの残留ファイルが悪さをしている可能性があります。その際に便利なのがDDU(Display Driver Uninstaller)です。
DDUとは
DDUはWindows上のGPUドライバーを完全に削除するためのフリーソフトです。通常のアンインストールでは残ってしまうレジストリやシステムファイルまで削除できるため、クリーンな状態からドライバーを入れ直すことができます。
クリーンインストールの手順
- DDUをダウンロード: 公式サイト(Wagnardsoft)から最新版をダウンロードして展開します。
- セーフモードで起動: DDUは推奨環境としてセーフモードでの実行を求めています。Windowsの設定 → システム → 回復 → 詳細オプション → 今すぐ再起動 → トラブルシューティング → 詳細オプション → スタートアップ設定 → セーフモードで起動します。
- DDUを実行してデバイス選択: 「GPU」セクションでNVIDIAを選択し、「デバイスの削除と再起動」または「デバイスの削除(再起動しない)」を実行します。
- ドライバーをインストール: 再起動後、NVIDIA公式サイトから目的のバージョンのドライバーをダウンロードしてインストールします。
注意点として、DDU実行中は一時的に画面解像度が下がったり、ディスプレイが認識されなかったりすることがあります。また、NVIDIAのコントロールパネルの設定(カラープロファイルなど)もリセットされるため、事前にメモを取っておくことをおすすめします。
GPU使用率100%の他の原因
ドライバー不具合以外にも、GPU使用率が異常に高くなる原因はいくつかあります。ドライバーを疑う前に、これらも確認しておくと切り分けが早くなります。
マイニングマルウェア
最も注意すべきのが暗号資産マイニングマルウェアです。PCに潜入したマルウェアがバックグラウンドでGPUリソースを消費し、ファンが異常に回転したりPCの動作が重くなったりします。タスクマネージャーで見慣れないプロセスがGPUリソースを占有していたら疑うべきです。
対策としては、Windows Defenderのフルスキャンに加えて、MalwarebytesやAdwCleanerなどの専用ツールで定期的にチェックするのが効果的です。また、怪しいメールの添付ファイルや不正なダウンロードサイトからのソフト導入には十分注意してください。
ブラウザ拡張機能
ブラウザの拡張機能がGPUに負荷をかけるケースも意外と多いです。特に動画広告のブロッカー、WebGLを利用する拡張機能、または悪意のある拡張機能がGPUリソースを大量に消費することがあります。
確認方法は簡単で、ブラウザのシークレットモード(拡張機能が無効化される)で同じ操作を行い、GPU使用率が下がるかどうかで判断できます。下がる場合は、拡張機能を一つずつ有効に戻して原因を特定してください。
バックグラウンドAI処理
2026年現在、ローカルでのAI処理が一般化しています。Stable Diffusion WebUIやOllama、LM Studioなどのツールをバックグラウンドで動かしたままにしていると、意図せずGPU使用率が100%に張り付くことがあります。
特に、システムトレイやスタートアップに自動起動する設定になっている場合、気づかないうちにGPUリソースを消費し続けています。タスクマネージャーのパフォーマンスタブでGPUの「3D」や「Cuda」「Compute_0」「Compute_1」の値を確認すると、AI関連の処理が動いているかどうかの判断材料になります。
ドライバー更新のベストプラクティスまとめ
これまでの経験と最新の状況を踏まえて、ドライバー更新で失敗しないためのポイントをまとめます。
- 更新前にシステムリストアポイントを作成: 何かあっても元に戻せるように、Windowsのシステムの保護機能でリストアポイントを必ず作成しておきます。
- 数日待ってから更新する: 大規模なドライバーアップデートの直後は、他ユーザーの不具合報告が出るのを待ってから適用するのが安全です。
- 現在のバージョンを控えておく: デバイスマネージャーまたはGeForce Experience(現NVIDIA App)で現在のバージョンをメモしておきます。
- 用途に合ったブランチを選ぶ: ゲームメインならGame Ready、安定性優先ならStudioドライバーを選びます。
- HAGSの設定を覚えておく: 不具合が出たときの切り分けとして、HAGSのオフ/オンは最も手軽な方法です。
- 直ったら元の設定に戻すのを忘れない: HAGSをオフにして直った場合でも、ドライバー更新後に元に戻すのを忘れると本来のパフォーマンスを活かせません。
よくあるQ&A
Q. ドライバーを更新したら画面が真っ暗になった怎么办?
A. まずはセーフモードで起動して、DDUでドライバーを完全削除したあと、安定しているバージョンを入れ直してください。それでも直らない場合は、グラフィックボード本体の故障やモニターとの接続不良の可能性もあります。
Q. Game ReadyとStudio、どっちを選べばいい?
A. ゲームをメインに遊ぶならGame Ready、動画編集や3D制作、AI開発がメインならStudioがおすすめです。最近はAI開発とゲームを両方やる人も多いので、不安ならStudio側を試してゲームのパフォーマンスを確認するのもアリです。
Q. GeForce Experienceはもう使わないの?
A. NVIDIAはGeForce Experienceに代わる「NVIDIA App」への移行を進めています。2026年現在では両方のアプリが存在していますが、将来的にはNVIDIA Appに統一される予定です。ドライバーの更新機能はどちらでも使えます。
Q. ドライバーの不具合とグラボ故障の見分け方は?
A. ドライバー不具合は「特定のバージョンで発生する」「ダウングレードで直る」「別PCでは再現しない」といった特徴があります。一方、グラボ故障は「どのドライバーでも症状が出る」「温度異常がある」「画面のノイズやアーティファクトが見える」といった症状が伴います。温度モニタリングツール(HWiNFO、GPU-Zなど)でGPU温度を確認すると判断材料になります。
Q. AI開発用PCを選ぶならどんなグラボがいい?
A. VRAM容量が重要です。Stable DiffusionやLLMの推論を行う場合は、12GB以上のVRAMがあるRTX 4070 Ti SUPER以上がおすすめです。詳しくはAI開発者PC比較の記事も参考にしてみてください。
まとめ
グラフィックボードのドライバーのアップデートは気を付けなくてはと思わされる事件でした。ただ最新版にしておきたい気持ちがあるのでしばらくしたら懲りずに最新版にすると思います。
2026年現在も、ドライバーの不具合は零れなく報告されています。RTX 50シリーズの登場に伴い、ドライバーのコードベースがさらに複雑になっていることもあり、最新版に飛びつくリスクは当時よりも理解しやすくなっているはずです。この記事が、同じようなトラブルに見舞われた方の参考になれば幸いです。
症状が出たときに試す順番
- まずタスクマネージャーで原因プロセスを確認: dwm.exe など、どのプロセスがGPU使用率を押し上げているかを先に見ます。
- HAGS を一時的にオフにして変化を見る: Windows の設定だけで改善するケースがあるので、ダウングレード前の切り分けとして有効です。
- ブラウザ拡張・バックグラウンドアプリの確認: ブラウザのシークレットモードで試したり、不要なアプリを終了させて使用率が下がるか確認します。
- ドライバーの版を確認する: 直前に更新していた場合は、同じ症状の報告が出ていないかを NVIDIA 公式情報や既知不具合で確認します。
- DDUでクリーンインストール: 上書きでは直らない場合、DDUを使って古いドライバーを完全に削除してから入れ直します。
- 必要なら安定版へ戻す: それでも直らない場合に、安定していた版へ戻すと再現切り分けがしやすいです。
再発を避けるための確認メモ
- いきなり最新へ上げない: 不具合報告が多い直後は数日様子を見ると安全です。
- 更新前に現在の版を控える: 戻す必要が出たときに迷いません。
- システムリストアポイントを作成: ドライバー更新前に必ず作成しておくと、何かあっても元に戻せます。
- ゲーム用か制作向けかを分けて選ぶ: Game Ready と Studio のどちらが用途に合うかを先に決めると失敗しにくいです。
- 温度・ファン・使用率をセットで見る: GPU使用率だけでなく、温度やファン回転も一緒に確認すると故障とドライバー不具合を切り分けやすくなります。
- 定期的にマルウェアスキャンを実施: マイニングマルウェアによる高負荷を未然に防ぐため、定期的なセキュリティチェックを習慣にしましょう。
こんな人はダウングレードより先に設定確認が向いている
一時的な高負荷で、ゲームやAI処理そのものは問題なく動いている場合は、いきなりドライバーを戻すより HAGS・ブラウザのハードウェアアクセラレーション・常駐アプリ の確認から入るほうが手戻りが少ないです。逆に、更新直後から再現性高く異常が出ているなら、安定版へ戻して様子を見る判断がしやすいです。


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