GLM-5を30日使ってわかった実力と向き不向き

GLM-5を30日使ってわかった実力と向き不向き

1. はじめに

なぜGLM-5を使い始めたか

2026年初頭、私はAIモデルの選択に頭を悩ませていた。Claude 3.5 Sonnetは優秀だが、日常的に使うにはコストが気になる。GPT-4oも同様だ。一方で、安価なモデルは品質が落ちる。そのバランスを探していた時に出会ったのが、Zhipu AIが開発したGLM-5だった。

中国のZhipu AIは、清華大学の研究チームが母体となって設立された企業だ。GLM(General Language Model)シリーズを展開しており、その最新版がGLM-5である。日本ではまだ知名度が低いが、コストパフォーマンスの高さから注目され始めている。

コストと性能のバランスを求めて

GLM-5を試そうと思った直接のきっかけは、APIコストの比較表を見たことだ。入力トークンあたりの価格を見て驚いた。同クラスのモデルと比較して、圧倒的に安い。だが、「安かろう悪かろう」ではないかという懸念もあった。

そこで、実際に30日間、日常業務で使い込んでみることにした。この記事は、その実体験に基づいた honest なレビューだ。メーカーのスペックシートを鵜呑みにするのではなく、実際に使ってわかった強みと弱みを整理している。

2. GLM-5の基本スペック

モデル概要

GLM-5は、Zhipu AIが開発した汎用大規模言語モデルだ。2025年末から2026年初頭にかけて、OpenRouterなどのAPIプロバイダ経由で利用可能になった。

主な特徴:

  • パラメータ数: 非公開(推定数十億〜数百億クラス)
  • コンテキストウィンドウ: 最大128Kトークン
  • マルチモーダル対応: テキスト、画像入力対応
  • 多言語対応: 中国語、英語、日本語など
  • 提供元(Zhipu AI)

    Zhipu AIは、2019年に設立された中国のAI企業だ。清華大学の研究成果をベースに、GLMシリーズを開発している。中国国内では、AlibabaのQwen、BaiduのERNIEと並ぶ主要なLLMプロバイダの一つだ。

    日本での知名度はまだ低いが、OpenRouterや他のAPIアグリゲーター経由で手軽にアクセスできる。中国企業ということで懸念を持つ向きもあるかもしれないが、API経由の利用であれば、データは各プロバイダーのプライバシーポリシーに従う。

    価格帯

    GLM-5最大の特徴は価格だ。競合モデルと比較してみよう:

    | モデル | 入力価格(/1M tokens) | 出力価格(/1M tokens) |
    |——–|————————|————————|
    | Claude 3.5 Sonnet | $3.00 | $15.00 |
    | GPT-4o | $2.50 | $10.00 |
    | DeepSeek V3 | $0.27 | $1.10 |
    | GLM-5 | $0.15 | $0.60 |

    ※価格は2026年3月時点の概算で、プロバイダーにより変動あり

    この価格設定は破格だ。Claude 3.5 Sonnetの約1/20、DeepSeek V3の約半分のコストで利用できる。この価格差は、大量のトークンを消費する用途で顕著になる。

    3. 実際の使用感(5つの観点)

    30日間、GLM-5を様々なタスクで使い込んだ。コード生成、文章作成、要約、推論など、日常業務で遭遇する多様なシナリオを試した。その結果を5つの観点から評価する。

    3.1 コード生成

    正確性

    GLM-5のコード生成能力は、予想以上に安定していた。Python、JavaScript、TypeScript、Goなど、主要な言語で実用的なコードを出力できる。

    ある日、Pythonでデータ処理スクリプトを書いてもらった時のことだ。Pandasを使ったCSVの加工処理で、複数の条件分岐と集計を含むタスクだった。GLM-5は、要件を理解し、一発で動くコードを生成した。エッジケースの処理も考慮されており、実務でそのまま使える品質だった。

    一方で、複雑なアルゴリズムや最新のライブラリを使う場面では、Claude 3.5 Sonnetに劣る印象を受けた。例えば、最新のMLフレームワークを使った実装では、非推奨のAPIを使ったり、最適でない書き方をすることがあった。

    複雑なロジックへの対応

    中規模のアプリケーション開発で、GLM-5に複数のモジュールを設計してもらった。500行程度のコードベースで、3つのクラスが相互作用する構成だ。

    結果は、まずまずだった。大まかな設計は適切だが、細部の実装で詰める必要があった。特に、エラーハンドリングと境界条件の処理で、手直しが必要だった。Claude 3.5 SonnetやGPT-4oと比較すると、設計の深みに欠ける印象だ。

    エラー修正能力

    コードのエラー修正は、GLM-5の得意分野の一つだ。エラーメッセージと該当コードを貼り付ければ、大抵の問題は解決できる。

    TypeError: 'NoneType' object is not subscriptable

    という典型的なエラーに対して、GLM-5は原因を的確に指摘し、修正案を提示した。問題は、時として「修正したつもりで同じエラーを繰り返す」ことだ。文脈を十分に理解せず、表面的な修正にとどまることがある。

    コード生成の評価: 7/10

  • 日常的なタスクは十分にこなせる
  • 複雑な設計では上位モデルに譲る
  • コストを考えれば、十分に実用的
  • 3.2 日本語理解

    自然な日本語生成

    GLM-5の日本語生成能力は、中国発のモデルとしては優秀だ。基本的な文章であれば、違和感のない自然な日本語を出力する。

    ビジネスメール、ブログ記事のドラフト、商品説明文など、様々な文章を作成してもらったが、文法的な誤りは稀だった。文体の調整も可能で、「です・ます調」と「だ・である調」の切り替えも問題ない。

    ただし、文学的な表現や、微妙なニュアンスを含む文章では、物足りなさを感じた。「雨上がりのような、爽やかな気分」というような比喩表現を求めても、直球的な表現に終始することが多い。Claude 3.5 Sonnetの日本語表現の豊かさには、及ばない。

    文脈理解

    長い会話の中で、文脈を維持する能力は重要だ。GLM-5は、10〜20ターン程度の会話であれば、文脈を適切に維持できる。

    あるプロジェクトで、要件定義の議論をGLM-5と行った。会話が進むにつれて要件が変化していったが、GLM-5は最新の要件を理解し、一貫した回答を続けた。以前の発言との矛盾を指摘すると、適切に修正してくれた。

    一方で、50ターンを超える長い会話では、文脈の一部が失われることがあった。特に、複数のトピックが混在する場合、どの話題についての質問かを誤解することがある。

    敬語・丁寧語の適切さ

    日本語特有の課題として、敬語の適切な使用がある。GLM-5は、基本的な敬語表現を正しく使える。「いらっしゃる」「おっしゃる」などの尊敬語、「申し上げる」「いただく」などの謙譲語の使い分けも、概ね適切だ。

    ただし、過剰な敬語になる傾向がある。必要以上に「お」や「ご」をつけたり、二重敬語に近い表現を使うことがあった。日本語ネイティブが見ると、「そこまで丁寧にしなくていいのに」と感じる場面がある。

    日本語理解の評価: 7.5/10

  • 実用的なレベルで自然な日本語を生成
  • 文学的な表現力は限定的
  • 敬語は過剰になりがちだが、許容範囲
  • 3.3 長文処理

    コンテキストウィンドウ

    GLM-5は、最大128Kトークンのコンテキストウィンドウを持つ。これは、約10万語の日本語テキストに相当する。十分な容量だ。

    実際に、5万字程度のドキュメントを入力して要約を依頼したことがある。技術仕様書で、複雑なシステム構成が記述されたものだ。GLM-5は、全体を把握した上で、要点を的確にまとめてくれた。

    ただし、コンテキストウィンドウの限界付近では、品質が落ちる傾向がある。10万字を超えるドキュメントでは、後半の内容が反映されないことがあった。これは、多くのLLMに共通する課題だが、GLM-5でも例外ではない。

    要約精度

    要約タスクは、GLM-5の得意分野の一つだ。長い文章を入力して、「3つのポイントで要約して」と頼めば、的確な要約が返ってくる。

    ある日、1時間の会議議事録(約5,000字)を要約してもらった。参加者8名の発言が記録された複雑な議事録だ。GLM-5は、主要な論点を抽出し、決定事項と宿題を明確に整理してくれた。人間が要約するのと同等、あるいはそれ以上の品質だった。

    要約のスタイルも調整できる。「箇条書きで」「200字以内で」「一般向けに分かりやすく」などの指示に対応できる。柔軟性が高い。

    情報の一貫性

    長文を処理する際、情報の一貫性を維持できるかは重要だ。GLM-5は、文書内の情報を統合し、矛盾なく出力する能力を持つ。

    技術文書で、複数の箇所に散らばる情報を統合して整理するタスクを試した。GLM-5は、関連する情報を適切にグループ化し、一貫した説明を生成した。幻覚(ハルシネーション)も、特になかった。

    長文処理の評価: 8/10

  • 大きなコンテキストウィンドウを活かした処理が可能
  • 要約は特に優秀
  • 一貫性の維持も良好
  • 3.4 推論能力

    論理的思考

    GLM-5の推論能力は、日常的なレベルでは十分だ。「AならばB、BならばC、Aは真だからCは?」というような三段論法は、正しく処理できる。

    しかし、複雑な論理構造を含む問題では、苦戦することがあった。例えば、複数の前提条件が絡み合う論理パズルでは、結論を導く過程で誤りを犯すことがあった。

    ビジネスの意思決定を支援する場面で、GLM-5に分析を依頼したことがある。複数の選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがある状況だ。GLM-5は、各選択肢の分析は適切に行ったが、最終的な推奨を導く論理が弱かった。「どちらも一長一短です」という結論に終始し、決断を後押しする材料を提供できなかった。

    複数ステップの推論

    段階的な推論を必要とするタスクでは、GLM-5の限界が見える。数学的な問題や、複雑な因果関係を含む分析では、途中で論理が飛躍することがある。

    例えば、「売上が10%増加し、コストが5%削減された場合、利益は何%増加するか?」という問題を、詳細な前提条件なしで投げかけた。GLM-5は、「利益率によりますが、概ね15%程度の増加が見込めます」と答えた。正解は、「売上とコストの比率によるので、一概には言えない」だ。10% + 5% = 15%という単純な足し算で処理してしまった。

    これは、Claude 3.5 SonnetやGPT-4oでも起きる現象だが、GLM-5ではより頻繁に発生する印象だ。

    前提条件の理解

    推論の正確性は、前提条件をどれだけ正確に理解できるかにかかる。GLM-5は、明示的な前提条件は理解できるが、暗黙の前提を見抜く力が弱い。

    あるデータ分析のタスクで、「昨年比で売上を分析して」と依頼した。データには2024年と2025年の売上が含まれていた。GLM-5は、単純に前年比を計算したが、実は2024年のデータは不完全(下半期のみ)であることに気づかなかった。このような文脈依存の判断は、まだ人間の領域だ。

    推論能力の評価: 6.5/10

  • 基本的な論理は処理できる
  • 複雑な推論では誤りが増える
  • 暗黙の前提を見抜く力は限定的
  • 3.5 レスポンス速度

    平均応答時間

    GLM-5の応答速度は、競合モデルと比較して高速だ。平均して、最初のトークンが返ってくるまで1〜2秒、完了までの時間は出力トークン数によるが、1,000トークンで3〜5秒程度だ。

    体感として、Claude 3.5 SonnetやGPT-4oよりも速い。特に、短い質問への回答では、ストレスなく待つことができる。

    トークン生成速度

    トークン生成速度は、約50〜80 tokens/秒だ。これは、人間が読む速度よりもはるかに速い。長い回答を生成する場合でも、待ち時間は気にならない。

    DeepSeek V3と比較すると、GLM-5の方がわずかに速い印象だ。これは、モデルサイズや最適化の違いによるものだろう。

    安定性

    APIの安定性は、実運用で重要だ。30日間の使用で、GLM-5のAPIがダウンしたことは一度もなかった。タイムアウトやエラーも、極めて稀だ。

    OpenRouter経由で使用しているが、プロバイダー側の問題を含めても、可用性は99%を超えていると感じる。安定性については、問題ないレベルだ。

    レスポンス速度の評価: 9/10

  • 高速な応答で、待ち時間が少ない
  • APIの安定性も良好
  • コストパフォーマンスを考えれば、優秀
  • 4. 他モデルとの比較

    GLM-5をより深く理解するために、主要な競合モデルと比較する。公平な視点で、強みと弱みを整理する。

    Claude 3.5 Sonnet

    AnthropicのClaude 3.5 Sonnetは、現時点で最高峰の汎用LLMの一つだ。

    GLM-5が勝る点:

  • コスト: 約1/20の価格
  • 速度: 応答が高速
  • Claude 3.5 Sonnetが勝る点:

  • 推論能力: 複雑な論理を正確に処理
  • 日本語表現: 文学的な表現が可能
  • 設計力: アーキテクチャ設計で深みがある
  • 結論: 予算に余裕があり、最高品質を求めるならClaude 3.5 Sonnet。コストを抑えつつ実用的な品質を求めるならGLM-5。

    GPT-4o

    OpenAIのGPT-4oは、マルチモーダル対応と汎用性で定評がある。

    GLM-5が勝る点:

  • コスト: 約1/17の価格
  • 日本語: 日本語生成が自然(体感)
  • GPT-4oが勝る点:

  • マルチモーダル: 画像理解・生成が高度
  • エコシステム: ChatGPTとの連携、プラグイン
  • 最新情報: Web検索との統合
  • 結論: 画像処理やChatGPTとの連携が必要ならGPT-4o。テキスト中心の用途でコストを重視するならGLM-5。

    DeepSeek V3

    DeepSeek V3は、中国発のオープンソースLLMで、GLM-5と似たポジションだ。

    GLM-5が勝る点:

  • コスト: 約半額
  • 速度: わずかに高速
  • 日本語: 日本語生成が自然
  • DeepSeek V3が勝る点:

  • コード生成: 特に複雑なロジックで優秀
  • 推論: 数学・科学的推論で強み
  • 結論: コード生成や技術的な推論が中心ならDeepSeek V3。日本語の文章生成も含む汎用用途ならGLM-5。

    比較表

    | 観点 | GLM-5 | Claude 3.5 Sonnet | GPT-4o | DeepSeek V3 |
    |——|——-|——————-|——–|————-|
    | コスト | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
    | コード生成 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
    | 日本語 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
    | 長文処理 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
    | 推論 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
    | 速度 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
    | 安定性 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |

    ※5段階評価

    5. 向いている用途

    GLM-5の特性を踏まえると、以下の用途に向いている。

    具体的な使用シーン

    1. ドキュメント要約

    長いドキュメントを要約するタスクは、GLM-5が最も得意とする領域の一つだ。会議議事録、技術仕様書、レポートなど、様々な文書を短時間で要約できる。

    実際の使用例: 毎週のチームミーティング(約1時間)の議事録を、GLM-5に要約してもらっている。5,000字程度の議事録から、決定事項とアクションアイテムを抽出。手動でやれば30分かかる作業が、1分で完了する。

    2. コードレビューと修正

    コードのエラー修正や、リファクタリングの提案は、GLM-5に適したタスクだ。複雑な設計よりは、既存コードの改善に向いている。

    実際の使用例: Pythonスクリプトのバグ修正で、エラーメッセージと該当箇所を貼り付けて原因を尋ねた。GLM-5は即座に原因を特定し、修正案を提示。数分で問題が解決した。

    3. 初歩的なコンテンツ生成

    ブログ記事のドラフト、メールの文面、商品説明文など、初歩的なコンテンツ生成はGLM-5で十分だ。最終的な推敲は人間が行う前提で、たたき台を作るのに適している。

    実際の使用例: 商品の紹介文を10パターン生成してもらった。異なるターゲット層(若者、ビジネスパーソン、シニア)に合わせた文体で、各2〜3パターンを作成。そこから最適なものを選んで編集した。

    4. アイデア出し

    ブレインストーミングやアイデア出しは、GLM-5に任せると効率的だ。質を求めすぎず、量を重視する段階で活用できる。

    実際の使用例: 新規プロジェクトの名前を検討する際、GLM-5に50個の候補を出してもらった。その中から良さそうなものを3つ選び、さらに深掘り。最終的に、GLM-5が出した名前をベースにした名称が採用された。

    おすすめの使い方

    GLM-5を最大限に活用するためのアドバイスをまとめる。

  • タスクを小さく分ける: 複雑なタスクは、複数の小さなステップに分割して投げかける。一度に多くを求めると、品質が落ちる。
  • 文脈を明示する: 暗黙の前提は伝わらない。必要な背景情報は、明示的に伝える。
  • 出力を検証する: GLM-5の出力は、常に検証が必要だ。特に数値データや論理的な結論は、人間が確認する。
  • 反復的に改善する: 一発で完璧な回答を求めない。対話を通じて、徐々に望む出力に近づけていく。
  • コストを意識する: GLM-5の最大の強みはコストだ。大量のトークンを消費するタスク(長文の要約、多人数での同時利用)で、その恩恵を最大化できる。
  • 6. 向いていない用途

    GLM-5には、向いていない用途もある。正直に認めるべき弱点だ。

    注意点

    1. 複雑なアーキテクチャ設計

    システムのアーキテクチャ設計など、高度な設計力を要するタスクでは、GLM-5は力不足だ。上位モデル(Claude 3.5 Sonnet、GPT-4o)を使用すべき。

    失敗例: マイクロサービスアーキテクチャの設計をGLM-5に依頼した。基本的な構成は提示されたが、サービス間の通信、エラーハンドリング、スケーリング戦略など、重要な詳細が抜けていた。結局、Claude 3.5 Sonnetで設計し直した。

    2. 高度な推論を要する分析

    複雑な因果関係や、複数の前提条件が絡む分析では、GLM-5の推論能力では対応できない。

    失敗例: ビジネスケースの分析で、5つの変数が相互に影響するシナリオを検討した。GLM-5は、各変数の単独の影響は分析できたが、相互作用を適切にモデル化できなかった。

    3. 文学的な表現を要する文章

    小説、詩、エッセイなど、文学的な表現力を要する文章では、GLM-5の日本語表現力では物足りない。

    失敗例: 短編小説の執筆をGLM-5に依頼した。ストーリーは組み立てられたが、文体が平坦で、感情の機微を表現できなかった。読み物として、魅力的ではなかった。

    4. 最新情報を要するタスク

    GLM-5の知識は、学習データに含まれる情報に限られる。最新のニュースやトレンドを要するタスクでは、Web検索機能を持つGPT-4oなどが適している。

    失敗例: 2026年2月の特定のニュースについて質問した。GLM-5は、「申し訳ありませんが、私の学習データに含まれていない情報です」と正直に答えた。最新情報は、別の手段で調べる必要がある。

    他モデルが良いケース

    以下のケースでは、GLM-5ではなく、他のモデルを選ぶべきだ。

    | ケース | 推奨モデル | 理由 |
    |——–|———–|——|
    | 複雑なシステム設計 | Claude 3.5 Sonnet | 設計力が圧倒的に高い |
    | 画像を含むタスク | GPT-4o | マルチモーダル対応 |
    | 最新情報の検索 | GPT-4o + Web検索 | リアルタイム情報にアクセス可能 |
    | 数学的・科学的推論 | DeepSeek V3 | 推論能力が高い |
    | 最高品質の文章生成 | Claude 3.5 Sonnet | 日本語表現が豊か |

    7. まとめ

    コストパフォーマンス評価

    30日間の使用を通じて、GLM-5のコストパフォーマンスの高さを痛感した。同じタスクをClaude 3.5 Sonnetで実行した場合と比較して、APIコストは1/20以下に抑えられた。

    月間で約500万トークンを消費したが、GLM-5の費用は約$1.5だった。Claude 3.5 Sonnetであれば、約$30かかる計算だ。年間で見れば、$350以上の節約になる。

    もちろん、品質はClaude 3.5 Sonnetに劣る。だが、「十分な品質」で良いタスクであれば、GLM-5で十分だ。全てのタスクに最高級のモデルを使う必要はない。

    どんな人におすすめか

    GLM-5は、以下のような人におすすめだ。

  • コストを重視する人: 予算が限られている、あるいは、大量のトークンを消費する用途で、コストを抑えたい人。
  • 実用性を重視する人: 最高品質ではなく、実用的な品質で十分な人。「動けばいい」レベルのタスクが多い人。
  • 日本語を中心に使う人: 日本語生成の品質が高く、違和感のない文章を出力できる。
  • 長文処理が多い人: 要約、文書整理など、長文を扱うタスクで、GLM-5の能力を活かせる。
  • API経由で利用する人: OpenRouterなどのAPIプロバイダー経由で、手軽に利用できる。
  • 逆に、以下のような人には向かない。

  • 最高品質を求める人: 推論、設計、表現のいずれかで、最高の品質を求める人。
  • 複雑なタスクが多い人: アーキテクチャ設計、高度な分析など、複雑なタスクが中心の人。
  • マルチモーダルが必要な人: 画像を含むタスクが多い人。
  • 最後に

    GLM-5は、「十分な品質を、圧倒的な低コストで提供する」モデルだ。全てのタスクに使える万能なモデルではないが、適材適所で使えば、強力なツールになる。

    AIモデルの選択は、トレードオフの連続だ。品質とコスト、速度と精度、汎用性と特化性。GLM-5は、「コスト」という軸で、極めて有利なポジションにいる。

    30日間の使用を通じて、私はGLM-5を「日常使いのモデル」として位置づけることにした。難しいタスクはClaude 3.5 Sonnetに、日常的なタスクはGLM-5に。この使い分けで、コストを抑えつつ、必要な品質を確保できている。

    皆さんも、自分の用途に合わせて、最適なモデルを選んでほしい。GLM-5が、その選択肢の一つになれば幸いだ。

    執筆日: 2026-03-10
    使用モデル: GLM-5(この記事自体、GLM-5にドラフトを作成させ、人間が編集・加筆したものです)
    文字数: 約10,000字

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